第13弾「ヴァインズ・アタック!」トップ環境デッキまとめ

第13弾「ヴァインズ・アタック!」環境は、単純な「三強」で説明できるほど固定化されていません。初週セットチャンピオンシップではアンバー系が多く優勝し、日本一決定戦2026ではエメラルド/スティールがTOP8の5枠を占有、その後のLGCS2ではアンバー/エメラルドが再び優勝しました。大会形式や母集団によって結果が大きく変わるため、使用率・勝ち上がり率・BO1適性を分けて現在のメタゲームを整理します。
「ヴァインズ・アタック!」環境の推移
環境を見るうえで最も注意したいのは、異なる大会データを同じ「使用率」として比較しないことです。7月18~20日のセットチャンピオンシップ集計は各大会の優勝デッキの割合であり、日本一決定戦2026は参加者57名の使用デッキ分布です。指標は異なりますが、環境がどのように対策されてきたかを見る材料として非常に重要です。
| デッキ | 初週SCS 優勝デッキ分布 |
日本一決定戦 使用者 |
使用率 | TOP8 | TOP8転換率 |
|---|---|---|---|---|---|
| アンバー/エメラルド | 32% | 16人 | 28.1% | 1人 | 6.3% |
| アンバー/スティール | 26% | 12人 | 21.1% | 0人 | 0% |
| エメラルド/スティール | 6% | 11人 | 19.3% | 5人 | 45.5% |
| ルビー/サファイア | 14% | 7人 | 12.3% | 2人 | 28.6% |
| アメジスト/ルビー | 10% | 1人 | 1.8% | 0人 | 0% |
日本一決定戦だけを見るとエメラルド/スティールが突出していますが、この大会では対戦前に互いのインクカラーを申告する特殊ルールが採用されていました。相手の色を確認したうえでマリガンできるため、アンバー/エメラルドのような「相手が対アグロ札を探せないこと」も強みにするデッキは通常のBO1より不利になります。逆に、対面ごとに明確な回答を持つエメラルド/スティールやルビー/サファイアは恩恵を受けやすい大会でした。
日本一決定戦後もメタは動いている
| 大会 | 日付 | 結果 | デッキ |
|---|---|---|---|
| 日本一決定戦2026 | 8月15~16日 | 優勝 | ルビー/サファイア |
| 日本一決定戦2026 | 8月15~16日 | 準優勝 | エメラルド/スティール |
| LGCS2 | 8月22日 | 優勝 | アンバー/エメラルド |
| LGCS2 | 8月22日 | 準優勝 | エメラルド/スティール |
| LGCS2 | 8月22日 | BEST4 | アンバー/エメラルド |
| LGCS2 | 8月22日 | BEST4 | アメジスト/ルビー |
現在は「エメラルド/スティールがアンバー/エメラルドを妨害する」「ルビー/サファイアがエメラルド/スティールとの長期戦へ適応する」「アンバー/エメラルドがルビー/サファイアの準備が整う前に走り切る」という循環を中心に環境が形成されています。アンバー/スティールとアメジスト/ルビーも母数や大会結果を残しており、単独一強ではなく複数の上位デッキが互いを意識して構築を変えている段階と考えるのが適切です。
エメラルド/スティール(ロケーション型)
エメラルド/スティールは、日本一決定戦2026で11名中5名がTOP8へ進出した、現環境で最も高い勝ち上がり実績を持つデッキです。ただし強みは単純な手札破壊だけではありません。序盤はアースラ – 騙し屋や背すじがゾクッ!で相手の選択肢を削り、ディアブロ – 忠実なる使い魔を定着させてリソース差を広げます。
現在主流のロケーション型では、パラダイスの滝 – エキゾチックな目的地とタッチ・ザ・スカイ – TOUCH THE SKYを4枚ずつ採用し、条件が整えば一気に4枚分のリソース補充を狙います。これにより、従来の「相手の手札を削った後に自分も息切れする」という弱点が大きく緩和されました。キャラクターの少ないルビー/サファイアに対しても、ロケーションそのものをロア源として押し付けられる点が重要です。
さらに昔ながらのこの営みやピート – リングのレフェリーでアクションやアイテムの使用タイミングを制限し、ミューズ – アートとヒーローの専門家とマックス・グーフ – 反抗期のティーンを絡めてテンポを奪います。「相手の手札をゼロにすること」ではなく、相手が勝ちにつながるターンを作れないようにすることが、このデッキを使ううえでの重要な考え方です。
| 局面 | 優先したい動き |
|---|---|
| 対アグロの初手 | 背すじがゾクッ!、アースラ系、ディアブロ系から相手の展開札を削る |
| 中盤 | ディアブロ – 忠実なる使い魔を守りながら相手との手札差を広げる |
| 長期戦 | パラダイスの滝 – エキゾチックな目的地+タッチ・ザ・スカイ – TOUCH THE SKYで補充 |
| 警戒 | ルビー/サファイア側が手札を3枚前後維持し、バジルの虫眼鏡で手札破壊をかわすプラン |
ルビー/サファイア(アイテムズ)
ルビー/サファイアは、日本一決定戦2026を制した現環境屈指の長期戦デッキです。単純にインクを増やして大型キャラクターを出すランプではなく、対面に応じて「序盤の除去」「手札維持」「アイテムによるアドバンテージ」の比重を変えるリソース管理型コントロールへ発展しています。
アンバー系の高速デッキに対してはジェデダイア・ファーンズワース – クッキー、リキッデーター – こおりゃ結構!、乱闘を優先し、まずロア差を広げさせないことが重要です。盤面が広がったところで準備をしておけ – BE PREPAREDやシスー – 兄弟姉妹の希望へつなぎます。
一方、エメラルド/スティール戦ではゲームプランが変わります。日本一優勝型ではバジルの虫眼鏡を3枚採用し、手札を3枚程度維持して背すじがゾクッ!の影響を抑えながらインクを伸ばすプランが取られました。中盤以降にモーリスの工房が定着すると、アイテムをプレイするたびにリソース差が開き、最終的にはタマトア – ゴージャス!やラッキーダイムでゲームを閉じます。
| 対面 | マリガン・ゲームプラン |
|---|---|
| アンバー/エメラルド | クッキー、リキッデーター、乱闘を優先。インク加速だけの初手は危険 |
| エメラルド/スティール | バジルの虫眼鏡と手札維持を重視し、無理に手札をインクへ変換しすぎない |
| 中速・長期戦 | 魚の骨ペンからインクを伸ばし、モーリスの工房を中心にリソース差を作る |
| 最大の警戒 | リロ – 抜け出し名人など、全体除去後も即座に盤面を復旧するカード |
アンバー/エメラルド
アンバー/エメラルドは、第13弾環境で最も高い速度と再現性を持つアグロデッキのひとつです。初週セットチャンピオンシップでは優勝デッキの32%を占め、日本一決定戦では16名・28.1%と最大母数でした。日本一ではTOP8が1名に留まりましたが、その1週間後のLGCS2では再び優勝しており、「日本一で対策されたからTier落ち」と判断するのは早計です。
基本は1~2ターン目に低コストキャラクターを並べ、柳の木のおばあさん – 古き善き相談相手によるコスト軽減から3ターン目の4コスト帯へジャンプする動きです。エリノア – 名高い外交家やトランプ – 切れ者の犬が着地すれば、相手はロアレースと盤面処理を同時に要求されます。
以前のアグロと違うのは、息切れしにくい点です。マイク・ワゾウスキ – トップを目指すヒーローやナニ – ステージマネージャーによって、盤面へキャラクターを追加しながら後続も確保できます。最大の課題はエメラルド/スティールで、日本一TOP8のりんご選手はキット・クラウドキッカー – タフガイを3枚、LGCS2優勝型では4枚まで増やしており、現在の明確な対策トレンドです。
| 局面 | 考え方 |
|---|---|
| マリガン | 1コスト+柳の木のおばあさん+3~4ターン目の高出力札という曲線を優先 |
| 対エメラルド/スティール | キットを重視。手札破壊を受ける前に盤面へ価値を移す |
| 対ルビー/サファイア | 全体除去のターンを意識しつつ、除去後も再展開できるカードを残す |
| BO1での強み | 相手が最初から対アグロ用のマリガンをできないため、初動の押し付け性能が上がる |
アンバー/スティール(ソング)
アンバー/スティールは、日本一決定戦2026では12名・21.1%と2番目に多く使われた一方、TOP8は0名でした。ただし、この結果だけで評価を大きく落とすべきデッキではありません。初週セットチャンピオンシップでは優勝デッキ分布26%を記録し、LGCS2でもTOP8に入っているため、依然として環境最大級の母数を持つアーキタイプです。
基本戦略は、アリエル – 麗しい歌姫、シンデレラ – 舞踏会の花形、トルバドール – ミュージカル・ナレーターなどを盤面に残しながら、風よ吹けや持つんだ熱い心、そこに登場、ゼウス!を歌い、キャラクター展開と除去を同じターンに行うことです。
リロ&スティッチ – わんぱくなかよしオハナは場持ちと3ロアを兼ねた強力なクロックで、メイ・リー – コントロール不能はアリエル – 麗しい歌姫に近い役割を追加し、歌へアクセスする再現性を高めます。一方、日本一決定戦のデータ分析では使用者間の構築差が大きく、全使用者に共通する4投カードがなかったとされています。現状は「弱い」のではなく、最適な60枚がまだ収束していないデッキと見る方が近いでしょう。
| 対面 | 重要なポイント |
|---|---|
| アンバー系アグロ | 歌い手を盤面に残し、風よ吹け・持つんだ熱い心をテンポよく使用する |
| ルビー/サファイア | 昔ながらのこの営みをアイテム・アクションの重要ターンへ合わせる |
| エメラルド/スティール | 歌を手札に抱えすぎると手札破壊の被害が大きい。盤面に価値を移す判断が必要 |
| 構築面 | アリエル/メイ・リー、歌枚数、長期戦カードの配分がまだ固定化されていない |
アメジスト/ルビー
アメジスト/ルビーは、環境最大母数ではありませんが、アンバー/エメラルドやアンバー/スティールなど盤面へキャラクターを広げるデッキを狙うメタデッキとして高く評価できます。初週セットチャンピオンシップでは優勝デッキの10%を占め、日本一決定戦では1名のみの使用でしたが、8月22日のLGCS2ではBEST4へ進出しています。
序盤はジェデダイア・ファーンズワース – クッキー、ラフィキ – 謎めいた闘士、ルイーサ・マドリガル – 力自慢などで盤面を受け止めます。そこからマダム・ミム – キツネとマーリン – ウサギによるバウンスでカードを再利用し、チャレンジによる有利交換を積み重ねます。
盤面が広がれば乱闘や準備をしておけ – BE PREPAREDでリセットし、中盤以降はエルサ – 第5の精霊や図書室 – ベルへの贈り物でゲームを引き延ばします。アンバー系が増えるほど立ち位置は良くなりますが、ルビー/サファイアのようにキャラクター以外から継続的にリソースを得るデッキには、長期戦で差を付けられやすい点に注意が必要です。
| 対面 | ゲームプラン |
|---|---|
| アンバー/エメラルド | 序盤の盤面交換を最優先。クッキー、ルイーサ、乱闘を早く機能させる |
| アンバー/スティール | 歌い手を盤面に残させず、チャレンジと除去で歌の効率を落とす |
| ルビー/サファイア | キャラクター除去だけでは勝ち切りにくい。図書室など継続リソースを重視 |
| 勝ち筋 | 序盤の交換でテンポを奪い、エルサやロケーションへつなげてロア差を広げる |
第13弾「ヴァインズ・アタック!」トップ環境デッキまとめ
第13弾「ヴァインズ・アタック!」環境は、「エメラルド/スティール、ルビー/サファイア、アンバー/エメラルドの三強」とだけ整理するより、異なる大会・ルールで評価が入れ替わる三軸環境と考える方が実戦的です。
| デッキ | 現在の立ち位置 | 向いている環境 | 主な課題 |
|---|---|---|---|
| エメラルド/スティール | 日本一で最高の勝ち上がり率 | アンバー系、アクション・アイテム依存が多い環境 | ルビー/サファイアとの長期リソース戦 |
| ルビー/サファイア | 日本一決定戦優勝 | 中速~コントロールが多い環境 | アンバー/エメラルドの高速展開 |
| アンバー/エメラルド | 最大級の母数と通常BO1適性 | 相手が対アグロへマリガンしづらい通常大会 | エメラルド/スティールの手札破壊・テンポ |
| アンバー/スティール | 高母数だが構築未収束 | 歌によるテンポが刺さる盤面型環境 | エメラルド/スティール、60枚の最適化 |
| アメジスト/ルビー | 対アグロ用メタデッキ | アンバー系が多い環境 | アイテム型など長期リソースデッキ |
大会へ持ち込むデッキを決める際は、直近大会の優勝デッキだけを見るのではなく、「どのデッキが何人いたのか」「そのうち何人が勝ち上がったのか」「大会がBO1か」「対戦前に相手の色が分かるのか」まで確認する必要があります。現在はエメラルド/スティールが最も高い競技実績を示していますが、通常BO1ではアンバー/エメラルドの速度が再び強く働き、ルビー/サファイアも日本一優勝型を基準に構築が収束しています。アンバー/スティールとアメジスト/ルビーを含め、当日の母数をどう読むかが勝率へ直結する環境です。

























































































