【セットチャンピオンシップ優勝】カジ選手

ランプ（インクブースト）はインクを猛烈な速度で伸ばし、通常より数ターン早く大型を着地させて盤面を制圧する戦略です。初動はアイスポーやトップ操作の未来の幻視で手札と山を整えつつ、キーカードのひと足お先に – ONE JUMP AHEADで一気にインクを加速します。到達ターンを前倒しできれば、早期のマウイ – みんなの英雄やマレフィセント – 怪物ドラゴン着地だけで相手のプランを粉砕できます。

このリストはチャレンジ遂行力を最大化するため、アタッカーにマウイ – みんなの英雄とスカー – 凶悪な謀り屋を厚く採用しています。両者の繰り返しチャレンジを支えるのがクスコ – わがままな王様。起動で全体に【耐久+1】を配れるため、被ダメージを抑えて返しのターンも盤面に残りやすくなります。さらにクスコはプレイ時に相手の厄介なアイテム／ロケーション（例：図書室 – ベルへの贈り物、ラッキーダイム）をインクへ送れるため、盤面以外の資源にも干渉できます。

本リストならではのコアギミックが偉大なる石像の龍です。チャレンジで退場したマウイ – みんなの英雄やスカー – 凶悪な謀り屋（あるいは序盤に投げたティポ – 育ち盛りの息子、除去の的になったヒーラム・フラバーシャム – おもちゃ職人）をインクウェルへ“埋め直す”ことで、後述の回収コンボの命中率を上げます。基本は高コストの当たり札を優先的にインクへ送り、インクの質と密度を高めていきます。

フィニッシュの要は4枚体制のムファサ – プライドロックの統治者です。着地時にインクからランダム2枚を手札へ戻す効果は、あらかじめ偉大なる石像の龍で“当たり”を仕込んでおくほど強烈に働きます。クエスト時にインクがレディになるため、返しの主導権も握りやすく、手札が膨らんだ状態でさらに展開・起動を重ねられます。手札が尽きてもクスコの耐久付与へインクを投資すれば、盤面の粘りを確保できます。

除去と横介入は必要十分に搭載されています。軽く散らすなら乱闘、広がった相手には準備をしておけ – BE PREPAREDで一掃を狙います。リソース勝負になったら、継続的なバフと圧で押し切るラッキーダイムや、トップ操作の未来の幻視で欲しい札の到達を早め、勝ち筋を太くしていきます。序盤の土台作りは帝国の布告やどこまでも – How Far I’ll Goでテンポを落とさずに行いましょう。

基本線のプレイ手順は「加速 → 盤面制圧 → 回収で畳み掛け」。すなわち、ひと足お先に – ONE JUMP AHEADでインクを伸ばし、早出しのマウイ – みんなの英雄／スカー – 凶悪な謀り屋で盤面を掃除、倒れた大型は偉大なる石像の龍でインクへ戻し、仕上げにムファサ – プライドロックの統治者で回収して再展開……というループです。合間にクスコ – わがままな王様を差し込み、耐久を積み増してチャレンジ回数を稼ぐと、被害を最小化しながら優位を維持できます。

マリガンは「加速最優先」。対アグロにはひと足お先に – ONE JUMP AHEAD＋1～2コストの動き（ティポ – 育ち盛りの息子、アイスポー）を基準に、対ミッド～コントロールには未来の幻視＋大型（マウイ – みんなの英雄、ムファサ – プライドロックの統治者）の到達を目指します。序盤に引いた偉大なる石像の龍は優先して設置し、以降のドローとムファサのヒット率を底上げしておくのがおすすめです。

細かな立ち回りのコツとして、相手のロケーション／アイテムが勝敗に直結しそうな場面では、先にクスコ – わがままな王様で触ってから大型を通すと安全です。また、手札が溢れがちなゲームではヒーラム・フラバーシャム – おもちゃ職人で余剰の低影響アイテムをカード化して、常に“次の大型”へ繋がる選択肢を確保しておくと失速しません。加速・制圧・回収の三拍子を切らさず回し切ることが、インクブーストの真髄です。